【信号の学習】

【信号の学習】

 中高生専用の放課後等デイサービス、くまさん横浜NEXTでは、中高生たちが将来大人になった時に必要な生活動作・技術を中心とした訓練活動を行っています。

 一言で「生活動作」と言っても多岐にわたります。いわゆるADL、IADLと言われるものが中心になりますが、その中の一つに「自力による移動」があります。

 一言で「移動」と言っても家庭内で部屋から部屋に移動する、という数m程度のごくごく短距離のものから、数百km、数千kmの「旅行」と呼ばれるものに至るまで、さまざまあります。

 「屋外での歩行」は、実は知的障害ある子どもたちにとって難易度の高い活動の一つです。歩道を歩くだけでも「電柱、ガードレール、花壇・・・など、歩道にあるモノにぶつからずに歩く」「他の歩行者や自転車とぶつからずにすれ違う」というのは、なかなか難しいのですね。

 そしてその中でも最も難しいものの一つがこの「信号」です。信号の「赤」は「止まれ」、「青」は「進め」ですが、色を見ただけでその行動の「意味」と結びつけることは、実は非常に知的な作業であり、知的障害の子たちが最も苦手とするところです。

 くまさん横浜NEXTでは、学習用の「信号機」の模型があり、中高生たちがこれで信号を学習しています。ただ色を見せるだけではなく、できるだけ本物に近い造形で「赤は止まる」「青は渡る」ということを見せると、実物と結びつけやすく、本物を見た時に思い出しやすいのです。

 実はこの信号機、職員が牛乳パックで作ったお手製です。くまさん横浜では、子どもたちの活動に合わせて、職員たちが手作りでこうした教材を作っています。

 子どもたちが放課後に学ぶ時間は、職員とのふれあいの時間でもあります。くまさん横浜は、職員たちの愛情に育まれ、子どもたちが育っていくことを喜びにしているデイサービスです。


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