【川崎マリエンに行ってきました!】

【川崎マリエンに行ってきました!】
 
 先日、中高生の生徒たちと「川崎マリエン」までお出かけしてきました。こちらは横浜市のお隣の川崎市にある、川崎港の港湾施設です。会議室やテニスコート、シアターや川崎の海苔の歴史の展示室などの施設がありますが、この日はタワー棟の展望室を目的地にしました。

 障害ある子たちにとって「お出かけ」の活動は、単なる移動だけでなく、様々な訓練課題を含みます。
 
 たとえば「公共の場所で周囲にご迷惑をかけない」というのは、障害児の「永遠のテーマ」です。興味があるものに許可なくすぐ触りに行ったり、大きな声を出したりすることは公共の場所では慎まないといけません。

 また「歩行」も重要な課題です。知的障害児の中には身体操作・身体運動が苦手な子もおり、「目的地まで適切な角度やスピードで真っすぐ歩く」ことそれ自体が運動の訓練になります。
 あるいは「周囲のものや地面の段差につまづかずに歩く」「人とぶつからずにすれ違うことができる」「みんなと同じペースで歩く」ことも、大人になったら社会生活で重要な日常生活の一部です。

 これに加え「何時までに〇〇する」という「時間概念の意識」といった少し抽象度が高いことや「移動する前にトイレに行っておく」など具体的なものも含め「集団で行動する」にはいろいろな課題があり、くまさん横浜では「お出かけ」を、こうしたことを訓練する機会と考えています。

 さて10F建、地上51mのタワー棟は、最上階が展望室になっており、いい景色を眺めることができました。ここは港湾で周囲に高い建物がないため、360°の絶景です。遠くまで見渡せるため、みんな窓に目を奪われて釘付けになっていましたが、中には望遠鏡が使える子もいて、大きくなる景色を眺めて「よく見えるー」と声を上げて楽しんでいました。このすばらしい絶景をながめながらみんなで休憩し、おやつを食べてから降りてきました。

 ふだんなかなか行くことのできないところに行き、めずらしい景色を見るのは、大人でも楽しいものです。こうしていわゆる「見聞を広め」て行けたところを地道に増やしていくことが、きっと彼らの将来の「生きやすさ」につながる、とくまさん横浜では信じています。

 

 

 

 


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