【「お花見ウィーク」が、実は訓練になっている理由】
【「お花見ウィーク」が、実は訓練になっている理由】
桜前線がいよいよ横浜にもやってきました。今週、くまさん横浜は「お花見ウィーク」として、子供達をできるだけ外に連れ出し、横浜中でお花見をしています(^O^)。
冬の寒さが去って一斉に木々が花をつけるこの時期、小鳥はさえずり、風には甘い香りが漂い、冬とは風景が一変します。
くまさん横浜は横浜市南部の港南区というところにありますが、近くに弘明寺(ぐみょうじ)観音というお寺があります。その前に大岡川という川があり、横浜では有名な桜の名所になっています。川の沿道に屋台が出て大勢の方々で賑わいます。そこを中心に、みなとみらい、金沢自然公園、根岸森林公園や時には横須賀方面まで足を延ばし、桜の花を追っかけています。
場所によって「公園の中の桜」「水辺の桜」など風景が違い、また種類が違うと白っぽい桜、ピンクの桜など色もそれぞれ違います。くまさんではこうした違いを楽しみながら、一年でこの時期にしか楽しめない「お花見」を行っています。
歩道はお花見客で混雑していますが、くまさんではそういうところを通ることもまた訓練と考えています。ただ「歩くだけ」と思われるかもしれませんが、実は「歩行」は意外と重要な日常生活の技術なのです。
人混みの中で人とぶつからないように距離感をたもち、隙間を見つけてそこをすり抜けるように通ること。こういったことも将来大人になった時にできるようになれば、また行動範囲が広がります。しかも「周囲の人の動きを見ながらそれに合わせて動く」ことは、ひいてはスポーツなどの集団競技の動作にもつながっていきます。
したがってくまさんでは、こういう機会を捉えてあえて人混みの中に子供たちと出かけていきます。
もちろん職員が付き添いながら、走らないように転ばないように、よその方にぶつからないように注意しながら行っています。
お花見の活動が良いのは、意外と長い距離を歩けるということです。公園や川沿いの歩道を、桜を探して眺めながら歩くと、気がつけば1時間くらいはすぐに経ってしまいます。子供たちにとっては良い運動になります。
またNEXTの中高生では、ご自宅からお小遣いを持ってきていただき「おやつを屋台で買って食べる」訓練もしています。幾つかのお店を比較して自分で食べたいものを選び、予算を考えて食べるものを決め、自分でお店で注文して買ってもらいます。
こういう屋台ならではの「焼きそば」「たこ焼き」「チョコバナナ」「イチゴ飴」・・・などが人気で、みんなふだんとは違う「外でのおやつ」を、桜を見ながら楽しんでいます。
こうした様々な訓練要素を含んだ、くまさん横浜の「お花見ウィーク」。子供たちのまぶたに「この国の一年で最も美しい季節」が残るといいなと、職員たちは考えています。
中高生専用のデイサービス、くまさん横浜NEXTでは、2017年度の中高生の生徒(中1~高3)にまだ空席がございます。障がいを持った中高生たちが、将来より「生きやすく」なるための様々な訓練に、子供たちが毎日取り組んでいます。ご利用希望の保護者の皆様はどうぞお気軽にお問い合わせください(^_^)。
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