【避難訓練をやりました!】

 【避難訓練をやりました!】

 くまさん横浜では、年に2回、3月と9月に避難訓練を行っています。これはもちろん職員だけでなく当日出席の児童も参加してもらっての訓練になります。訓練の性質上、小中生の「くまさん横浜」と中高生の「くまさん横浜NEXT」が合同で行っています。

 目的は主に子供達(と職員にも)に、震災が起きた際の対応とこの地域の「いっとき避難場所」の日野原町第一公園と「防災拠点」の日野南小学校の場所とそこまでの道のりを歩く体験をすることです。

 ただ、通常の(健常児の)避難訓練と違い「あらかじめ子供達に説明をする」ことを心がけています。

 特に自閉傾向の強い子供たちは「急激な変化」への対応が得意ではありません。「突然知らされていないことをやる」ことが苦手な子ばかりです。また、知的障害を持つ子達にとって「実際には揺れていないのに揺れていることを想像しながら机の下に潜る」などといったことも至難の業です。

 ですので、はじめの会などであらかじめ「今日は避難訓練をやります」「先生が<机の下に潜って!>と言ったら、潜ってください」「その後くまさんの建物を出て学校まで歩いていきます」といったことを伝えて説明をします。そして一通り説明をした後に、よーい、ドン!と始めるわけです。

 今回は「地震が起き、揺れが収まった後に火災が発生した」という想定だったので、くまさん横浜NEXTでは中学生と高校生たちがホンモノの消火器を先生と一緒に手で持って消火活動(のまね)を行う、というちょっと高度な技にも挑戦しました。

 防災拠点の日野南小学校までの道のりは、近隣の住宅街の中を通っていきます。先生と手をつなぎ、車に気をつけながら進んでいきます。途中「いっとき避難場所」の「日野原町第一公園」を通ると、子供達はブランコや滑り台を見つけたら、もう遊びたくてたまりません(笑)。そこを「帰りに遊ぼうね」と我慢してもらい、防災拠点の日野南小学校まで歩を進めます。

 ゴールの日野南小学校に到着したら、全員点呼を取り、無事を確認します。そして今回も帰りには「ごほうび」として公園で時間を取ってたくさん遊んでもらいました。こうした緊急時の避難場所で日頃から遊んでおいて、子供達に場所を覚えておいてもらうことも大切なことなのですね。

 ふだんとは違った活動にちょっと戸惑った子供もいましたが、それでも3年前から参加している子たちはもう6回目で慣れたもの。笑顔で机の下に潜り、移動中も「早く公園いこーよー」と元気なものでした(笑)。帰りにはみんなで公園でたっぷり遊んでもらい、おやつの時間までにくまさんに戻りました。

 くまさん横浜では「児童の安全」はもっとも大切な事業所の最優先項目として掲げられています。毎年2回の避難訓練はすべて報告書を作成し、管轄の港南消防署に届け出をしています。また非常時用の水と非常食も天井裏などに備蓄してあり、震災発災後最初の24時間は職員が全力を上げて保護者のもとにお子さんをお届けするようにしています。

 「天災は忘れたころにやってくる」といいます。日頃からこうした小さな活動を積み重ねることで、万が一の時に少しでも「子供の安全」を守れる事業所でありたいと考えています。


※くまさん横浜では、児童の写真は保護者の許可を得て掲載しております。
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