中高生の共同制作「はなび」
中高生の共同制作「はなび」
【中高生の共同制作「はなび」】
中高生専用のデイサービス、くまさん横浜NEXT では、個別の活動の他に、みんなで行う「共同制作」の活動も行っています。先日はみんなで「はなび」の制作活動を行いました。
大きな模造紙に「闇夜に浮かび上がる花火」を、ペットボトルのキャップで表現した作品です。
まずは紺色の画用紙を小さくちぎります。小さければ小さいほど繊細で細かい「夜」の表情を作ることができます。もちろんできるだけ小さくちぎる作業は、指先の訓練です。
そして、大きな模造紙に糊を塗り、その細かい紙を貼っていきます。模造紙は白いのですき間なく覆い隠すよう、注意深く貼っていくのにも気を配らなくてはいけません。
そうして背景の「夜の闇」ができあがったら、そこにペットボトルのキャップを貼っていきます。夜の闇の中でパッとひらく花火を表現するために、白や黄色などできるだけ明るい色のキャップを探し、花火の形になるよう置いていきます。でも明るい色だけでは単調になりますから、時々、青や緑、赤などの色も混ぜて、美しい花火を表現していきます。これは「色のバランス」を考えることで「色彩認識」の感覚を養います。
キャップを置く場所が決まったら、一つ一つを接着していきます。ペットボトルのキャップは「うつ伏せ」に貼りますので、フチの薄い幅のところに、糊や接着剤を塗っていくのですが、これが実はなかなか難しい作業です。また、きちんと花火の形になるよう「同心円」「放射状」にくっつけられるか、よく考えて着けるところは「形態認識」の感覚が求められます。
しかし何よりもこうした「共同作業」では、「長い時間をかけてお友達と一緒に、役割分担を意識しながら個々のプロセスを共同で作業していく」ことに価値があるとくまさん横浜では考えています。
中高生の生徒たちにとっては、作業所や仕事場などで「仲間とともに共同作業をする」ことは、もう数年後に実際に求められる能力です。ひとつしかない接着剤を「順番に使う」ことや、お友達の苦手な作業をカバーしたりして「助け合い」ながら一つのものを作っていくという体験は、残念ながらご家庭ではなかなかできません。くまさん横浜NEXTは、生徒たちが学校帰りにこうしたことを体験-練習し、将来に備えていくことに価値があると考えているデイサービスです(^_^)。
一週間をかけて完成したこの「はなび」の制作物は、現在、くまさん横浜NEXTの部屋の壁に飾ってあります。生徒たちが来所した時、この「はなび」をちらっと見て、ちょっと誇らしげにニコッとするその笑顔は、彼らの苦労と達成感を物語っています。保護者の皆様、送迎や面談でご来訪時に、ぜひご覧いただければと思います(^_^)。
※中高生専用のデイサービス くまさん横浜NEXT では、現在、中高生の生徒を募集中です。ADL・IADLを中心とした、様々な課題にも子供たちが取り組んでいます。各曜日にまだ空きがありますので、保護者の皆様は、どうぞお気軽にお問い合わせください(^_^)。
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