ノコギリ引き
ノコギリ引き
【ノコギリ挽き】
先日、子供たちと庭で「ノコギリ挽き」の活動を行いました。竹をノコギリで切っていく活動です・・・というとカンタンに聞こえるかもしれませんが、子どもたちにとってこれがなかなか難しい作業なのです。
まず、ノコギリの刃はただ単に往復させれば切れる、というものではありません。それでは竹の表面を滑ってしまいます。力を加える方向として「刃を軽く押さえつけながら挽く」ことが必要になりますが、この「二方向に力を加える」事自体が難しいのです。
しかも、一度刃が通ったところをほぼ正確に毎回なぞらないといけません。ということは「前後運動をしつつ刃を左右にぶらさない」ことが必要になります。ご存知の通り、ノコギリの刃というのは包丁のように固くなく「ペラペラ」ですから、すぐに切り口に引っかかってペコンと曲がってしまいます。ある程度前後運動のスピードを維持させながら「角度の正確性」を維持するのは、正確な手先の動きを必要とする大変高度な技術です。
さらに一人でこれを行う場合、右手でこの動きをしつつ、なおかつ左手で竹が動かないように押さえていないといけません。左右の手で違う動き(しかも高度な動き)が成功してはじめて、竹はノコギリで切れていきます。
なおかつ、竹は角材と違って表面が局面ですぐに油断すると「つるっ」と滑ってしまいます。局面に対し「食い込む角度」を維持しながら刃を当てていくことが必要で・・・などなど、一言で「竹を切る」と言っても、なかなか難しい作業なのです。
しかし、くまさん横浜の子供たちは「適度に難しい物」については、チャレンジ精神を発揮するという頼もしい性格を持っています(笑)。手を添えたり、押さえるのを手伝ったりしてやり方を教えてあげると、男の子も女の子も夢中になってノコギリを挽いていきます。
障がいを持つ子どもたちは、ふだん刃物を持たせてもらえる機会が少ないこともあり、自分の力で目の前でギコギコと竹が切れていく様子は面白く感じるようで、20分ほどの間に何本かの竹があっという間に小さくばらばらになりました(^_^)。
くまさん横浜では、子どもたちに対し「日常生活の動作訓練」を大事な訓練課題の一つとしています。将来、生活の中でノコギリを日常的に毎日使う子は少ないと思いますが、以上のような指先・手先の高度な使い方ができるようになると、日常生活の様々な場面で「できること」が増えていき、生活力が向上します。
子供たちと「将来のためになる色々な遊び」を行うところ。くまさん横浜は横浜の片隅のそうした小さな事業所です(^_^)。
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