点灯する

点灯する

  見えるから点けない、ではなく、いち早く、他者に気がついてもらうために点ける。

 

夕暮れの路上、歩道にて、いつも思うことです。

まだ暗くなる前の時間帯で、スモールランプやヘッドランプを点けている車両がとても少ない。歩道での自転車も同じ。というより、こちらは夜でも点灯しない人がなんと多いことか! 日本は知る人ぞ知る、自転車事故大国なのに。

 

惜しいのは、守るべきは、バッテリーやランプの消耗ではなく、自分を含めた同乗者の生命と安全。乗り物において、周囲との接点となるのが「点灯」という行為だと思っています。あくまでも主体的に、存在を周囲に知らしめ、安全に公衆をつくる一員としてつながっていくためのシグナル。

 

換言すれば、点灯とは「メッセージ」「発する」と同じことでもあります。

生活行動のキーワードとしても言えることで、ネット上での様々な媒体の活用も、現代生活での意味を成すところだと思います。私たちのような場所をはじめ、様々な場所を利用することも、視点を変えれば、「自ら(子どもや家族)の存在を知ってもらう、個性・特性への理解をひろげていく」「様々な児童がつながっていくための灯り」・・・「点灯」の一端だと言えなくもありません。

 

公道・歩道も車や、他者と他者との連なり、つながりであり、すべての場所は、「人と人との関わり合い」で成り立っています。私たち放課後等デイサービスは、児童・保護者の皆さんの「点灯」の想いを汲み取り、関わっていけるよう努めていかなければいけないでしょう。

 

でも時に人間は、毎日の行動・関わり合いの中で、相手にとって喜ばしい対応・姿に映ることもあれば、ミスやお互いの誤解・誤認、考え方の相違の中で、誰かを哀しませたり、寂しい気持ちにさせてしまう場合もあります。

 

その際にたいせつなのは、ある部分だけを切り取って見てしまうのではなく、「点灯」=人と人との関わり合い、連続体の日常の中で想いを照らし、存在させながら、つながりあっていくこと。そういうことなんじゃないのかなぁ、と個人的には考えています。

車の点灯から、少しふくらんでしまいましたが、そんなことを思った次第です。

 

※くまさん横浜のブログは、複数の職員が様々な視点から物事を綴っています。 


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