バス乗り体験

バス乗り体験










 

 くまさん横浜では「日常生活動作の訓練」を大切にしています。これは「くまさんを卒業した時に、子どもたちが自分の力で行きていける」ことが大事だと考えているためです。

「日常生活の動作訓練」というと、屋内での「お手伝い」のようなものが想像されますが(もちろんそれもありますが)、実はおうちの外で「社会参加」することもとても大切な訓練です。

 先日、小学生の児童たちと「バス乗り体験」をしました。職員に付き添われ、子どもたちがバスに乗ることにチャレンジしました。

 公共交通機関の利用では、自家用車と全く違った技術が必要になります。たとえば、好きな時に移動できる自家用車と違い、電車やバスが来る時刻まで、駅やバス停できちんと待っていないといけません。また電車やバスが来たら、限られた短いタイミングで乗降車する必要があり「僕はおしっこ行きたいんだから」と言っても、待ってはくれません。

 

  また乗ったあとも、降りたい駅や停留所をあらかじめ調べ、車内のアナウンスをよく聞いて、自分で確認して降りなければなりません。その他にも、きっぷを買うとか、車内で騒がず静かにするとか、降りたい停留所の手前でボタンを押す・・・などの公共のルールやマナーをいくつも守らなければなりません。

 自家用車では気にする必要のないこうしたことに慣れることも、障がい児たちの将来の社会生活への立派な訓練と考え、くまさん横浜では日中活動に取り入れています。

 もちろんご家庭でも電車やバスに乗る機会はあると思いますが、お父さんお母さんと乗るのと、くまさんの先生と乗るのではまたちょっと違います。

 最初は、よその人がいる車内でちょっぴり緊張気味だった子どもたちも、少しずつ感覚を掴み、車内の雰囲気に慣れて、パニックになったりせずに上手にバスに乗ることができました。

 

 子どもたちが将来大人になった時、もし「一人で電車やバスに乗って目的地まで行ける」ことができれば、大きく行動範囲が広がり、人生が豊かになります。くまさん横浜では、そうしたお役に少しでも立てればと、こうした「社会参加」を念頭に置いた体験の訓練も行っています。

 


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