【東洋アルミニウム様よりいただいたボールペンの使い道】

【東洋アルミニウム様よりいただいたボールペンの使い道】

 くまさん横浜は全国でも数少ない「小学生」と「中高生」を分けて別々の活動をしている放課後等デイサービスです。

 中高生のクラスは「くまさん横浜NEXT」と呼ばれていますが、小学生とは別に将来の就労などを意識した活動を多く取り入れています。

※放課後等デイサービス くまさん横浜NEXT専用ウェブサイトはこちら→
 https://tinyurl.com/kumasannext 

 そのNEXTの個別課題の時間で行われている活動の一つに「ボールペンの分解と組み立て」があります。

 ボールペンの口金を外し、中からバネや芯を外して分解し、パーツ別にトレイに分けていきます。そしてそれらをまた元に戻し組み立て直します。これを10本、30本、、、と繰り返して行っていきます。

 最初は付き添いの職員の先生に見てもらいながら、終了後にきちんと動かどうかの動作チェックもしてもらいます。で、きちんと動かなかったりしたら差し戻され、再度、組み立て直しを命じられるというなかなか厳しい課題で、みな真剣に取り組んでいます。

 これは主目的がもちろん「指先の巧緻性」の訓練なのですが、他にも「部品管理」「手順管理」「(完成品の)品質管理」「集中力」などのさまざまな課題の訓練にもなっています。

 実際に大人の障害者の作業所ではこうしたことが「仕事」として行われています(だいたい1本あたり50銭~80銭くらい=1000本やって500円~800円程度の単価です)。

 この訓練にはコツがあり、それは「同じボールペン」でいくつも繰り返すことです。しかしペンはものによって微妙に構造が違ったりパーツのサイズが違ったりするため、実はこの活動には「同じ型のボールペン」が数十本必要なのです。

 が、何しろ障害ある子どもたちのやることなので、しょっちゅうパーツを落としてなくしてしまったり、バネを引っ掛けて伸ばして使えなくしてしまったり・・・などして、たくさん用意してもあっという間になくなってしまい、いつも補充に苦労しているのが実情です。

 今回ありがたいことに、東洋アルミニウム株式会社様より、この「同じ型」のボールペンをご覧の通りたくさんご寄付いただきました。

 同社はアルミ箔の製造では世界のトップクラスのシェアを誇る、売上600億円を越える巨大企業です。そんな大きな会社様からくまさん横浜のような小さな福祉事業所にご寄付をいただいた事、大変ありがたく感謝しております。

 さらにいただいたペンはほとんどが新品で、まず最初に「パッケージを開封する」作業から、子どもたちが経験させていただくことができました。

 障害ある子供たちもいつかは学校を卒業し、大人になります。将来、もしかしたら彼らのうちの誰かは、こうした作業を実際の仕事として取り組むかもしれません。

 そんな時に困らないように、くまさん横浜では中学生になったら、子供たちがこうした「職業訓練」を意識した第一歩を歩み始めます。今回頂戴したボールペンはそのような練習資材として使わせていただいています。

 今回ご寄付いただいた 東洋アルミニウム株式会社の楠本薫社長様、またペンをお送りいただくお手間を取っていただいたご担当の櫻井遥様はじめ、同社箔事業本部・茅ヶ崎製造所ユニットの業務管理チームの皆様、本当にありがとうございました。いただいたボールペンは、壊れて使えなくなるまでずっと子どもたちの訓練活動に使わせていただきたいと存じます。

 


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