【<おもろ>さんに見学に行きました】

【<おもろ>さんに見学に行きました】

 実はくまさん横浜では、夏休みに入ると中高生たちが忙しいシーズンを迎えます。「くまさん横浜NEXT」の中高生たちが、あちこちの福祉事業所に見学に行くためです。

 先日は、B型作業所の「タキオン」(社会福祉法人・幸会)さんに行きましたが、日を空けて今度は港南区の生活介護事業所「おもろ」さんに見学に行きました。こちらは一般社団法人・みのりの里様が運営している生活介護事業所で、くまさんから車で10分程の港南区上永谷にあります。

 「生活介護事業所」というのは、成人の障害者施設の中でも比較的重度の方々が通われていらっしゃる事業所です。(A型/B型)作業所が障害者の「経済的自立」を目指しているのに対し、生活介護は「生活動作の習得」や「社会活動の促進」などの活動に重点が置かれています。

 「おもろ」施設長の横山さんはセミプロのサイクリストで、今年もフランスで行われたPBPというレースに参加するなど海外遠征もされるアスリートですが、一方で、港南区の「区作連」と呼ばれる「港南区作業所連合会」の会長も務められていらっしゃる、港南区の福祉会の重鎮の方です。

 当日は中高生とその保護者にも参加していただき、「学校卒業後」の知的障害者が日中過ごす施設についてご覧いただきました。おもろさんの側でも「電子部品組み立て」「工作」などの課題を子どもたちにご用意いただき、実際にオトナの障害者が日中にやっている活動を体験させていただきました。

 ご参加いただいた保護者の皆さんは熱心に説明に聴きいっておられ、「息子の将来について考えるいい機会になりました」とおっしゃっていただく方もいらっしゃいました。

 学校卒業後の「就労」については、健常のお子さんでも大変なことですが、まして障害あるお子さんについては、選択肢があまりない(数が少ない)にも関わらず、情報があまり公開されていません。「求人雑誌を見れば載ってる」というようなことがないのです。

 ですので、障害あるお子さんの保護者の方は、早くから情報を集めいろいろ調べておく必要があります。健常のお子さんのように「高3になってから考えようかー」では間に合わないのです。

 そうした考えに基づき、くまさん横浜では夏休みの「事業所見学」には、できるだけ中1の保護者にご参加していただきたくご案内しています。たまに「中1で?まだ就労とか早いんじゃないですか?」といぶかる方もいらっしゃいますが、実際に行って見られると帰り道では皆さん口を揃えて「今日行ってみて本当に良かったです」とおっしゃいます。

  どんなお子さんであっても、必ず学校を卒業する時がやってきます。卒業後、オトナとして社会に羽ばたいていく時に、少しでもくまさんで過ごした時間が役に立ってほしい、とくまさん横浜の職員は願っております。

 お世話になりました<おもろ>の職員の皆様、横山施設長様、本当にありがとうございました!

 


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