【おそうじー!】

【おそうじー!】

 くまさん横浜では、夕方に子どもたちと「おそうじ」の活動を行っています。小学生たちは床に電気掃除機をかけたり、窓を拭いたりしています。もちろん個々の障害特性あり、子供によっては先生が手を添えてお手伝いをしたりしています。

 電気掃除機はスイッチを入れるとウィーンと音がし、ノズルの先から空気がどんどん吸い込まれるため、好奇心いっぱいの子どもたちにとってとても興味を引く「おもちゃ」です。特に男の子たちは奪い合って使いたがります(笑)。
 

  また窓拭きは、雑巾や使い捨てのペーパータオルでやっています。

 そうじには、実は少し認識力が必要です。

 掃除機だったら「床のゴミ」を見つけ、掃除機のヘッドをその上に上手にすべらせないといけません(その手の操作もまたなかなか良い訓練になります)。

 また、床全体を見渡して「隙間なくかける」事が必要で、それには「一度通ったところ」を短期記憶で覚えておかないといけません。

 窓拭きも同様です。先生が拭いている見本を見ながら窓ガラスを上手に拭いてもらいます。

 こうしたことを繰り返しやると、子どもたちは「遊び」の中で自然に「どこを見てやるのか」「手技とそれを支える体の動かし方」などを覚えていき、掃除が上手になっていきます。

 「そうじ」は人の生活に必要とされる基本的な技術ですから、少しでも身につけたおいたほうが良いです。

 そしてご家庭で「おそうじのお手伝い」をやれるようになれば、おうちの中でこどもに「役割」ができます。そしてお手伝いをほめられれば、それは「自己評価」や「家族への帰属感」を高めることにもつながり「集団の中での自分」の意識が形成されていきます。

 さらにこの「掃除」は、大人になった時に障害者就労で最もポビュラーな分野でもあります。「小さいころから掃除が好きでした」というお子さんが、大人になった時にその方面でスムースに仕事が見つかれば、それもまた素晴らしいことです。

 子どもたちにとってこの「掃除」は、このように様々な可能性を秘めている活動です。

 くまさん横浜ではこのように「子どもたちが将来生きていくのに役に立つ技術」を念頭に置き、毎日の活動を行っています。


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