【栗本啓司先生の職員研修を行いました】

【栗本啓司先生の職員研修を行いました】

 くまさん横浜では事業所内外での職員研修に積極的に取り組み、支援の質の向上に努めています。

 今年2019年は栗本啓司先生(からだ指導室 あんじん代表)を定期的に事業所にお招きしました。子どもたちの障害の克服を、主にカラダ(身体操法・運動)の面からアプローチしていくメソッドを職員たちが学び、日々の日中活動プログラムに取り入れた年になりました。

 今年最後となった昨日の研修は「体調を整えることを通して情緒と言葉の発達を促そう」というタイトルで、障害ある子達のカラダの状態を改善することを通じ、成長と発達を進めていく方法の講義でした。

 障害ある子たちは発語や学習といった知的な活動以前に、排泄、体温調整、発汗、睡眠、歩行といった身体の基礎機能が十分でない場合が多く、「生きづらさ」を身体的側面からも抱えているケースが多いのです。カラダの疲労を上手に回復させ負担を減らし、そうした状態を少しでも軽くすることが健やかな成長と発達につながるため、そうした具体的な方法をいくつも教えていただきました。

 栗本先生の研修は「座学」だけでなく、後半に実技も行います。今回は「足裏合わせ」「ペットボトルを使った各部位の温め刺激による疲労回復法」「ヒモを使った身体の変化(足、腹、たすき掛け等)」などのメソッドをみんなで行いました。

 くまさん横浜では、実はこうした職員向けの社内研修を、保護者の皆様方にも無料で開放しています。

 どのお子さんも、事業所にいる時間よりご家庭で過ごす時間のほうが遥かに長いです。こうしたメソッドは実は職員だけでなく、保護者の方にも身に着けていただいた方が、お子さんの成長にとっては効果が高いと考えているからです。くまさんではご家庭とのこうした連携をとても大事にしています。

 参加されたお母様方も熱心にノートを取られ、自分の体でいろいろな反応を試しつつ、たくさんのやり方を学ばれていらっしゃいました。中には講義終了後も個別にご自分のお子さんの症状などを先生に熱心に質問されるお母さまもいらっしゃいました。

 栗本先生の研修は、実際にその場で参加者が自分の体で変化を感じることができる「使えるメソッド」が多いことが特徴です。支援者が自分の体で分かれば、指導の際に子どもたちにどうやるかもわかりやすいですし、何より「結果が出る」方法を理解しやすいです。くまさん横浜では支援におけるこうした「実用性」を重視しています。

 栗本先生、どうもありがとうございました。また来年も引き続きどうぞよろしくお願いいたします!


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