トラブルも笑いのタネ(笑)。

トラブルも笑いのタネ(笑)。














 

【トラブルも笑いのタネ。】

 

 くまさん横浜では、毎日子どもたちが集まってきて賑やかになります。人なつこく元気な子どもたちが毎日来ると、それはそれは面白いことも起こります(笑)。今日はそんな一つの例をお見せしましょう。

 

 くまさん横浜では、子どもたちへの指導訓練室と職員室はパーテションで仕切られており、職員室には子どもたちは入れません。で、そのパーテションは天井からの支柱で支えられてはいますが、いわゆる「壁」ではないので、元気な子どもたちが時々叩いたりぶつかったりすると、曲がったり壊れたりします(苦笑)。

 

 先日、元気な小学生のU君が勢い良くぶつかったところ、はめこんであるパーテションのパネルがパカーンと外れてしまいました。幸い割れずに外れただけだったので誰も怪我人は出ませんでしたが、ここからがさあ大変。四角い枠が一枚外れて中が覗けるようになってしまいました。

 ふだん職員室には子どもたちのオモチャや遊具がいっぱいで、どの子も入りたがります。時には先生が出入りするスキに隙間から潜り込もうとする子がいるほどですが、先生に押し止められて入れません。そんな「憧れの壁の向こう側」が覗けるようになってしまったのです。

 

 中にいた伊藤先生が「あれー。外れちゃったー」とキョロキョロしているうちに、子どもたちがみるみる集まってきました。向こうから見たらカベの中にぽっかり空いた四角のワクが、きっとテレビみたいに見えるのかもしれません。最初は物珍しそうに覗いていたのですが、そのうちこちら側の先生の顔を見て「べろべろべー」などをはじめました。これには先生方も苦笑です。叱るのを忘れてつい一緒に笑い出してしまいました(笑)。

 

 毎日、大勢の子どもたちが来るくまさん横浜では、小さなトラブルがたくさん起こっています。しかしそれは大人が一方的に「トラブル」と思っているだけで、子どもたちにとってはこうした「楽しいできごと」です。そうしてみると、大人の思考や判断がなんと硬直したものか、と考えさせられることが良くあります。

 

 大人になると、つい「こうあるべき」「こうでなくてはならない」という「規範」や「基準」に縛られた考えをしがちです。しかしそうしたものに囚われない、何でも「遊び」にしてしまう障がい児たちの発想は、本当に自由で柔軟で、時にたくましささえ覚えるものです。子どもたちのこの笑顔を見て、先生たちはまた明日からの「元気のもと」をいただいています(^_^)。

 


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