【夏休み恒例「バス・電車乗り訓練」を実施しました】
【夏休み恒例「バス・電車乗り訓練」を実施しました】
先日、小学部の子どもたちが、夏休みを利用して「バス・電車乗り訓練」を行いました。毎年恒例の「バス乗り訓練」ですが、今年は初めて電車にも挑戦する「バス・電車乗り訓練」にレベルアップして実施しました。
■往復約1時間半、大移動のコース
くまさんの近所にある「原」バス停から、もよりの港南台駅までバスで移動。港南台駅でJRに乗り換え、2駅先の大船駅へ向かいます。大船駅で降りたあとは、再びくまさん行きの「原」バスに乗り換えて帰ってくる――全体で約1時間半におよぶ、子どもたちにとっては大冒険の道のりです。
■なぜ「公共交通機関に乗る」練習が必要なのか
重度の障害のあるお子さんにとって、公共交通機関を利用できることは、大人になってから必ず必要になる生活技術です。将来「通える」就職先の範囲は、この移動手段の選択肢によって大きく左右されるからです。
実は、障害が重くなるほど、日常の移動は「車」が中心になりがちです。学校の送り迎えはスクールバス、家庭での外出もワンボックスカー、放課後等デイサービスも送迎車……という子どもは少なくありません。だからこそ、小さいうちから公共交通機関に触れ、使いこなす経験を積むことが大切だと考え、くまさん横浜では毎年夏休みにこの訓練を行っています。
■「マイカー」にはないルールを一つひとつ練習
公共交通機関には、「乗り場まで自分の足で歩いていく」「電車やバスの時刻表に合わせて待つ」といった、マイカーとは違う基本動作があります。
さらに、「切符を買って改札を通る」「降りる人が降りきるまで乗り込まずに待つ」、バスなら「乗るときに行き先を告げてお金を払う」「降りる直前にボタンを押す」など、それぞれに決められたルールがあり、これらの手順を守れなければ利用できません。当日は、こうした一つひとつの動作を実際に体験しながら練習してもらいました。
■職員も緊張の連続だった当日
くまさん横浜には、強度行動障害や多動など支援の必要度が高い子どもが多く在籍しているため、当日は職員たちも神経を使う緊張の連続でした。
元気いっぱいの子どもたちは、どうしても電車の中で走り出したり、大声を上げてしまったりします。ドアが開いた瞬間に飛び出そうとする子、降りる駅でもないのに何度もバスのボタンを押したがる子もいて(笑)、職員たちは周囲へのご迷惑を最小限にしつつ、子どもたちの安全確保に努めました。
そうした苦労を重ねながらも、「車内では静かに過ごす」「周囲に迷惑をかけない」「乗り降りは列に並んで順番を守る」など、子どもたちが基本的な公共マナーを学ぶ、またとない機会になりました。
■大きな乗り物にワクワクする子どもたち
子どもたち、特に男の子たちは、バスや電車といった「大きなのりもの」が大好きです。バスの窓から流れる景色に目を輝かせたり、電車が近づくと「きた!」とうれしそうに指をさしたり――普段はできない小さな冒険の時間を、みんな夢中になって楽しんでいる様子がとても微笑ましく見えました。
当日は暑さも厳しかったため、途中で日陰を見つけては休憩をはさみ、持参した水筒でこまめに水分補給をしながらの移動に。汗びっしょりになりながらも、おいしそうに水筒を傾ける子どもたちの姿も印象的でした。
■夏休みだからこそできる経験を、これからも
くまさん横浜では、今年も夏休み中にさまざまな行事を予定しています。そのひとつひとつが、子どもたちの将来に役立つ経験となるようにと、職員が知恵を絞って考案したものです。せっかくまとまった時間が取れる「夏休み」だからこそできる行事が、今年も子どもたちを待っています。
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