【栗本啓司先生による「感覚過敏/鈍麻」研修を実施しました】

【栗本啓司先生による「感覚過敏/鈍麻」研修を実施しました】

 今週の月曜日、くまさん横浜では『感覚過敏は治りますか?』の著者である栗本啓司先生をお招きし、職員研修を実施しました。

 栗本先生は、順天堂大学体育学部を卒業され、日本幼児健康体育協会などを経て「からだ指導室 あんじん」を主宰されていらっしゃいます。障害児療育に関する著作を多数お持ちで、日本全国で知的障害児や発達遅滞児の問題に身体からアプローチしている高名な先生です。

 今回、約1年半ぶりとなる栗本先生の研修では、まず「感覚とは何か」という基本的な理解から始まり、視覚や聴覚といった五感だけでなく、前庭覚(バランス感覚)や固有覚(身体の位置感覚)など、様々な感覚について学びました。

 次に、「過敏」と「敏感」、「鈍麻」と「鈍感」の違いについて詳しく学び、適切な支援のための視点を得ることができました。感覚の状態は固定的なものではなく、お子さまの特性、体調や疲労度、発達の過程など、様々な要因によって変化することを理解いたしました。

 子どもたちの健やかな感覚を育てるために、適切な休息と適度な活動のバランスを保つこと、全身体操などを通じて心地よい感覚体験を積み重ねることの重要性を学びました。

 また後半では実際にくまさんに通っている子達の具体的な事例検討を行い、どのような体操やマッサージなどで感覚の回復や緩和ができるか、ということを個別に教えていただきました。

 くまさんの職員研修は保護者の皆さまにも開放しており、当日ご参加くださった保護者の方が、ご自身のお子さまの具体的な事例について質問され、先生からアドバイスをいただく場面もありました。職員と保護者が共に学び、同じ視点で切れ目のない支援をご家庭と事業所で行えることは、子どもたちの成長にとって大変有意義なことです。

 この日は「障害に身体(運動)からアプローチする」というくまさんの視点と考え方をあらためて再構成し、職員にとって有意義な一日でした。

 栗本先生、お忙しい中、研修会をありがとうございました。またぜひいらしてください!

 


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