【鹿に餌をあげてきました!】

【鹿に餌をあげてきました!】

  先日、くまさん横浜の子どもたちがみんなで、横浜市戸塚区にある相州春日神社を訪れました。この日のお出かけは「鹿さんに餌やり」の活動でした。

 相州春日神社は、あの有名な奈良の春日大社の関東別院として知られており、神聖な雰囲気に包まれた場所です。この神社には鹿苑があり、奈良と同じように鹿が飼育されています。

 子どもたちにとって、鹿という動物は絵本やアニメで目にする機会は多いものの、実際に触れ合える機会はふだんほとんどありません。動物園でもなかなか見られず、ペットとして家庭で飼われることもない鹿は、まさに「知っているけれど、本物を見たことがない」動物の代表格です。この鹿を午後から実際に見に行き、餌をあげる体験をする、という活動です。

 神社に到着すると、まずは鳥居の前で足を止め、手水舎で手を清めることから始めました。神社という場所の意味、参拝の作法を学ぶことも大切な社会体験の一つです。本殿での参拝を終えると、いよいよ子どもたちが心待ちにしていた鹿苑へと向かいました。

 この日は天候も良くなく、みんな奥の鹿舎にいましたが、子どもたちが柵に近づくと、さっそく1、2頭が近寄ってきました。この日は鹿せんべいが販売されておらず、職員が準備した野菜くずなどを柵越しにあげてみました。
 
 面白いことに、こういう時、子どもたちは一人ひとり異なる反応になります。積極的に何度も餌をあげようとする子、最初は恐る恐るでも徐々に距離を縮めていく子、少し離れた場所から観察することを選ぶ子。それぞれのペースで、それぞれの方法で鹿との交流を楽しんでいる姿が印象的でした。

 この時期、オスの鹿は立派な角を持っており、その堂々とした姿に子どもたちだけでなく職員からも驚きの声が上がりました。柵越しではありましたが、鹿の温かい息遣いや優しい目、餌をペロリ食べる時の長い舌など、はじめて体験することばかりで、子どもたちもドキドキしながら餌をあげていました。

 鹿との触れ合いを満喫した後は、歩いてすぐの俣野公園へ移動しました。公園では、ブランコやすべり台、複合遊具など、それぞれが好きな遊具で思い思いに体を動かしたり、鬼ごっこで走り回ったりと、秋の爽やかな空気の中でたくさん体を動かしました。

 たっぷり遊んたら公園のレストハウスで休憩し、持参したおやつを楽しみました。鹿を見て餌をやって、公園でたくさん走った子どもたちは、多くがニコニコと笑顔でおやつを食べていました。

 くまさん横浜では、特に時間に余裕のある土曜日の活動では、「子どもたちの経験の幅を広げる」ことを目的としてお出かけの活動をしています。

 日常生活の中だけでは出会えない動物、訪れることのない場所、体験できない出来事・・・これらに触れ見聞を広げることで、子どもたちの世界は少しずつ広がっていきます。「世の中にはこんな場所があるんだ」「こんな動物がいるんだ」という発見の積み重ねが、子どもたちの成長にとって何よりの財産になると私たちは考えています。

 これから冬に入り寒くなるまでの間、くまさん横浜では土曜日に多くのお出かけイベントが用意されています。子どもたちの人生の1ページに残るような活動を。くまさん横浜では職員たちが今週も色々知恵を絞り「楽しくて役に立つ」活動を行っています。


※くまさん横浜では、児童の写真は保護者の許可を得て掲載しております。
当ページで使用している写真の無断コピー/使用はご遠慮ください。