【シーダ日野学園&シーダひのき工房に見学に行きました!】

【シーダ日野学園&シーダひのき工房に見学に行きました!】 

 先日「くまさん横浜NEXT」の中高生たちが、横浜市港南区にある「シーダひのき工房」と「シーダ日野学園」へ事業所見学に行きました。当日は子どもたちだけでなく、大勢の保護者の皆様にもご参加いただき、皆さんの関心の高さが伺えました。

 「シーダ日野学園」は入所施設として、利用者の皆様が敷地内で生活しながら作業に取り組めるようになっています。一方、「シーダひのき工房」は生活介護事業所の通所施設です。両施設とも、主に重度・最重度の知的障害をお持ちの方々が利用されており、それぞれの特性に応じた支援を行っていました。

 当日は最初に合同で施設概要の説明を受けた後、2チームに分かれて施設内を見学させていただきました。

 入所施設の「シーダ日野学園」では、5つのユニットに分かれた居住空間も見ることができました。各ユニットに10名の利用者が生活しており、個室にはベッドやテレビなど、利用者それぞれが自由に配置した家具が置かれ、個性ある生活空間が印象的でした。

 特に印象深かったのは、各ユニットに完備された設備の充実ぶりです。広めのお風呂場では一人ずつゆっくりと入浴でき、洗濯機・乾燥機も各ユニットに設置されています。また、強度行動障害をお持ちの方々のユニットでは、安全確保のためのモニター設備も整備されており、職員の皆様が細やかな配慮をもって支援にあたっていることがよく分かりました。

 一方、通所施設の「シーダひのき工房」では、2階の作業室で陶芸、手織り、木工、手工芸・・・といった様々な創作活動が行われていました。パーティションで区切られた3つの作業室では、それぞれ20名程度の利用者が活動しており、見学当日も日常の自然な姿を拝見することができました。

 また「聴覚過敏」などの障害特性をお持ちの方への配慮もすばらしく、廊下のベンチや生活支援室での静かな環境での過ごし方、施設内ウォーキングなど、一人ひとりの特性に応じた多様な選択肢が用意されていることをお伺いしました。

 そして1階の食堂は清潔で温かみのある雰囲気で、厨房も完備されていました。献立は、イベントに合わせたメニューや各事業所のリクエストメニューも取り入れられ、アレルギーや食事形状への個別対応も丁寧に行われていました。宅配弁当などの事業所が多い中、保護者の方から「温かい食事を提供していただけるのは本当にありがたい」との声をお聞きしました。

 一通り施設内を見学させていただいたあと「地域交流室」で保護者との質疑応答のお時間を取っていただきました。真剣な保護者の皆さんから、利用料や送迎、他施設との併用について・・・等々、具体的な質問がたくさん寄せられました。入所施設でのお小遣いの使い道などについても細かくご説明していただき、保護者のみなさんが具体的に「将来の我が子の生活」をイメージされていたようでした。

 見学後、保護者の皆様からは「生活介護と入所施設が同じ敷地内にあるのは理想的」「親子で見学できる機会は本当にありがたい」などと感想をいただきました。

 こちらの「シーダひのき工房」「シーダ日野学園」は、学校法人・聖坂学園が経営している障害者施設です。同学園はキリスト教精神に基づき、私立で特別支援学校を経営している稀有な存在で、横浜市でも有名な歴史ある学園です。

 今回ご案内いただいた「シーダ日野学園」の高木施設長、「シーダひのき工房」の野田施設長様、様、お忙しい中お時間をいただき誠にありがとうございました。また保護者の皆様もご参加ありがとうございました。

 生活に困難を抱える重度・最重度の知的障害児たちが、将来大人になった時にどのような人生を歩むのか。どのような施設や組織に所属し、具体的に仕事や生活はどうしていくのか。中学生になったらもう将来を見据えてこうした現実を知ることは、保護者にとってその後の人生にとても重要だとくまさんでは考えています。  

 毎年、中高生のデイサービス「くまさん横浜NEXT」で、この「事業者見学」を夏休みに実施しています。保護者の皆様、ぜひご参加ください。


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