【大分県の「みんなのohako(十八番)アート展」に参加しました】
【大分県の「みんなのohako(十八番)アート展」に参加しました】
くまさん横浜では、毎月の日中活動で「お絵描き」や「工作」の時間も大切にしています。子どもたちは目を輝かせながら、思い思いの絵を描いたり、工作に取り組んだりする姿が見られます。そんな彼らの一生懸命な表現の数々を、より多くの方に知っていただける素敵な機会に恵まれました。
この度、大分県の内山さんというステキなママさんからInstagramを通じてご連絡をいただき、ゴールデンウィーク中に大分県で開催された「みんなのohako(十八番)アート展」に参加させていただくことになりました。
内山さんは、ご自身も重度の知的障害を持つ自閉症のお子さんを育てながら、「みんなのOhako」というNPOを立ち上げられた素晴らしい方です。障害のあるお子さんの母親として日々向き合う中で、子どもたちの表現の場を広げたいという思いから活動されています。
5月4日、大分県宇佐市の宇佐文化会館「ウサノピア」にて「みんなのohako(十八番)アート展」が華やかに開催されました。この障害者作品のアート展に、くまさん横浜の子どもたちの作品も数多く出展させていただく機会に恵まれたのです。
約1ヶ月かけて、くまさん横浜の子どもたちがひとりひとりの思いを込めて、ハガキサイズの紙に合計200枚以上もの作品を描きました。お絵描きの時間には、真剣な表情で筆を動かす子、にこにこ笑いながら色を塗る子、そっと静かに線を引く子など、それぞれの個性が輝く瞬間がありました。
中には一見「落書き」のように見える作品もありましたが、内山さんはひとつひとつに子どもたちの大切な思いが込められていることを理解してくださり、大変喜んでお受け取りくださいました。そして当日は、一枚一枚を丁寧に壁に並べて貼り出してくださったのです。どの作品も同じように尊重され、大切に展示していただいたことに心から感謝しています。
当日の5月4日には、大変多くの方々がご来場され、大盛況だったとのうれしいお知らせをいただきました。遠く離れた横浜からは直接見に行くことができなかったものの、内山さんが会場の様子を写真や動画で送ってくださり、子どもたちの作品が多くの方の目に触れている様子を知ることができました。
重度の知的障害のあるお子さんたちの中には、「お絵描き」や「ぬり絵」が大好きな子が少なくありません。彼らが一心不乱に描いたり塗ったりする姿は、言葉にならない「思い」や「意思」を紙に表現しているかのようです。言葉で自分の気持ちを伝えることが難しい子どもたちだからこそ、色や形を通して自分自身を表現することに心を込めるのかもしれません。その純粋な表現に、私たち大人は心を揺さぶられ、多くのことを学ばせていただいています。
くまさん横浜では、地元横浜をはじめ全国の障害児施設や障害者団体、一般企業や大学などの研究機関とのつながりを大切にし、積極的に連携を深めています。このような取り組みが障害のある子どもたちの未来をより豊かにし、彼らを取り巻く環境の向上につながると信じているからです。
たとえ障害があっても、子どもは子ども。彼らの笑顔や、時に見せる不安な表情、少しずつ成長していく姿すべては愛おしく、私たち大人の明日への活力となります。彼らの将来こそが日本の将来であり、私たち大人は彼らが生きやすい社会づくりに取り組む責任があります。「子どもが生きづらい社会」は、結局のところ大人にとっても「生きづらい社会」なのですから。
今回、貴重な機会をいただいたNPO「みんなのOhako」の内山様、心より感謝申し上げます。遠く大分の地で、障害のある子どもたちのために精力的に活動されているお姿に心から敬意を表するとともに、横浜からエールをお送りいたします。
いつか九州と横浜の子どもたちが交流できる日があればと、心から願っております。これからも子どもたちの笑顔のために、ともに歩んでいけることを楽しみにしています。
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