【ハイハイの運動とキャタピラー遊び】

【ハイハイの運動とキャタピラー遊び】

 くまさん横浜では、昨年より、小田原の栗本啓司先生(からだ指導室「あんじん」代表)をお招きし、障害児の心身の発達や身体運動について受けた研修を日中活動に生かしています。

 子供には身体の発達に段階があり、寝返り→ハイハイ→つかまり立ち→歩行・・・と次第に大きくなるにつれて複雑な運動ができるようになっていきます。

 ところが、成長の過程でたまに何らかの理由でハイハイをせず「いきなりつかまり立ちをする」子がいたりします。そういう子は「ハイハイ」の身体運動をその時期に経験できなかったため、大きくなって学齢期になった時に身体運動に影響が出ることがあります。

 くまさんでは、お子さんの身体的発達は成長の重要な要素と考えており、子どもたちに室内外で体を動かす「運動の時間」を多く取り入れています。そしてこうした「発達過程の<ヌケ>」を補うためにこうした「ハイハイ」の運動などを行ったりしています。

 ただ「ハイハイするだけ」のこともありますが、今週はサーキット活動の中に「キャタピラー」の運動を入れてみました。これはダンボールをつなぎ合わせた「キャタピラー」を作り、その中を進んでいく遊びです。

 単にハイハイするよりも視界が遮られるため、子どもたちは「見えない状態」で進んでいきます。が、そのため意識をより自分の手足に振り向けることができます。またやってみると分かるのですが、キャタピラーが後ろから巻き上がって来て「押されていく」ため、歯車のように、いったん回りだすと「前に進む力」が働いて前進を促していくのです。

 くまさん横浜の小中部の指導訓練室は、縦で最大10mの長さが取れます。子どもたちが自分の体の感覚を確かめながら、比較的長い距離を進むことができます。またサーキットの最後には「トンネル」も用意されており、そこでも「ハイハイ」動作ができるようになっています。

 もちろん先生たちは外から手を添えたり助けながら、また時には先生も中に入って一緒になって運動を体験してもらいます。くまさん横浜では、先生方は子供に指示するだけではなく、こうして子どもたちと一緒になって、楽しく体を使う時間を過ごしています。

 くまさん横浜は、お子さんの成長に様々な角度からアプローチし、トータルな意味での成長を考えています。こうした活動時間の積み重ねが、お子さんの成長に取って有意義な時間となることを信じています。


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