【「社会へ出て行く」活動としての「お出かけ」】

【「社会へ出て行く」活動としての「お出かけ」】

 中高生専用のデイサービス、くまさん横浜NEXTでは、ふだんから意識して「お出かけ」の活動を良くしています。
    小中生のクラスもお出かけを良くしますが、両者が決定的に違うことは、中高生にとっての「お出かけ」は Socialize=社会化 がスキルとして意識されている点です。「大人になる時期が目前に迫ってきている」彼らにとって、外出は小学生の頃のような「公園で運動してカラダづくり!」などとは違う目的で行われます。

 もちろん小学生の時点でも例えば「お買い物」の場合、「店内で大きな声を出さない」「カート押しや袋詰めを上手にやる」「他のお客様の御迷惑にならないよう、大声を出したり騒いだり走ったりしない」といったことが課題となっていますが、中高生はさらに一歩進んだレベルで活動が考えられています。
 たとえば中高生では「持参したメモを見て、買うべきものを店内から探す」「欲しいものがどこにあるか店員さんに自分で尋ねる」「レジで店員さんとお金のやりとりをする」「同じ牛乳でもどちらが良いかよく考えて選ぶ」・・・などといったことが課題になります。また、先生から指定されたものではなく「おうちから指定されてきた物をお買い物で買う」ことも行っています。こうしたことが将来、大人になった時に必要とされる生活の技術だからです。

 中高生がお出かけでよく行くのは「お買い物」「レストラン」「公園」です。レストランでは当然に「料理の注文の仕方」を覚えたり「テーブルマナー」「食事のお作法」も練習します。
 また公園では「遊具で遊ぶ」のが目的でなく「公共のマナー」を学ぶための活動ですから、小学生の時とは違って「すべり台」「ブランコ」「ジャングルジム」などには行きません。屋外であえてお弁当やおやつを食べ「食べたあとにお片付けをしてゴミなどを残さず立ち去る」といったことも練習の課題です。

 子供達は大きくなって大人になった時、いつか家庭から巣立ち社会で生きていかねばならない時が必ずやってきます。その時に上手に生活できること、あるいは自分の周辺の方々(とりわけ支援者の方々)のお力をお借りしながらでも「生きていくための日々の動作が上手なこと」がとても重要であり、それは子供のうちから訓練すべき技術であるとくまさんでは考えています。
 中学生になればもう13歳。ふつう社会に出る年齢(18歳)まであと5年しかありません。今のうちからそうしたことを大人になる「準備」として何回も繰り返し練習し、卒業時に少しでも支障なく社会生活が送れるようになれるために、子供達は今日も学校帰りにくまさんで頑張っています(^_^)。

 ※中高生専用のデイサービス、くまさん横浜NEXTでは、2017年度の中高生の生徒(中1~高3)にまだ空席がございます。障がいを持った中高生たちが、将来より「生きやすく」なるための様々な訓練に、子供たちが毎日取り組んでいます。ご利用希望の保護者の皆様はどうぞお気軽にお問い合わせください(^_^)。


※くまさん横浜では、児童の写真は保護者の許可を得て掲載しております。
当ページで使用している写真の無断コピー/使用はご遠慮ください。